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ちょっと書いてみた

町民Cでいちゃラブがどこまで書けるのか試してみました。苦手な人はそっと見なかったことにしてください。
自分がいたたまれなくなったら、なにもいわずこの記事は消えているかもしれません。
2年後ぐらいの話です。勇者との二人旅です。色々あった様子。相手の呼び名が出ないのは、仕様です。

想像以上にピュアな感じで、作者のこころが折れそうになりました。

OKなかたは、この記事の右下にある「つづきはこちら」をクリックしてください。





「ち、ち、ちちちちかいです! 顔、近いです……」
目をさまよわせながら言ってみたんですが、
「当たり前だ」
とだけ返ってきました。真横というか、はい、真横ですね。真横に顔があります。
いや、その、離してほしいんですが。なんでこうなったんでしょうかっ。
えー、現在ですね。膝の上に乗せられて、痛くない程度に抱きしめられています。
横に見える顔は、不機嫌そうなのが分かるから声をかけ辛いんです。
少しだけ眉のあたりが怒ってるなー。不機嫌さを表にだしてるのって、本当に珍しいです。じっと見ていたんですが、そのままこつんと私の肩に額を乗せたから、もう顔は見えなくなりました。長目の前髪が私の首筋に触れます。身じろぎをしたら負けな気がする! 頑張れ自分!
顔の見えないまま、
「怪我は?」
と聞かれます。その質問に、混乱がちょっとだけおさまりました。状況は何であれ、心配させることをしてしまいましたから。
「大丈夫です……その、本当に、ごめんなさい」
謝罪しても無言な人に、私は途方に暮れて空を仰ぎます。抱きしめる腕に、力が入ったのを感じながら。

崖の底から見上げた空には、今日も楽しそうに星霊さんたちがふわふわと漂っていました。

どうしようもない感じですねっ。このまま満足して離してくれるのを待つしかないようです。

原因ですか? はい、すべて私が悪いんですよ! 自覚してます。

本日は天気も良く、いつも通りに街道をちょっと外れたところを二人で歩いていました。私、うっかりよそ見をしちゃったんですよね。そしたら当たり前ですが足元の注意がおろそかになって、思いっきり崖に落ちかけましたあああ。
というか落ちたけど!
まさか道の端がもろくなっていると思わないじゃないですか! 想定外ですよ。
いや、その前に声はかけられてたんだけどね……本当にすみません。
足元の土がボロッと崩れてあっという間にまっさかさまでした。人生の走馬燈を感じましたよ。終わったなーって。
もうあの自由落下の恐怖は味わいたくありません。足元がないって、最悪だよ! 想像以上に駄目だったよ!
とっさに腕を掴まれて引き寄せられ、私が目を回している間に崖底にかばわれたまま到達していました。かばってくれてなかったら、確実に怪我していた高さです。上見てポカーンとするぐらいだもん。本当にごめんなさい!
はっと気が付けば、怪我の有無を確認される前に、抱きしめられていたわけです。
私も悪いなーとは思っているので、おとなしくします。真横にある髪に頬を摺り寄せます。鼻をくすぐるこの人の匂いに、安心する。
しばらくそうやっていると、ぽつんと言葉が落とされました。
「……いつでも庇えるとは限らない」
過保護だと思うこともありますが、明らかに私の迂闊さがこの人の過保護を加速させています。
「本当に、ごめんなさい」
心配させたんだろうな。いつからか、私が危ない目に合うとこの人のほうが痛そうな顔になるようになりました。それと同時に、たまに確かめるようにこうして抱きしめられることが増えていったなと思い返します。
私の言葉に、やっと顔を上げてくれたので謝罪の気持ちを込めて、額に口づけました。星術で緑になっている瞳が、一瞬元の蒼に戻りかけます。その変化に、私はやってしまったことに気が付きましたあああ。ヤバい。
「……続きの話は、夜に宿で」
これは、やってしまいました。いろいろ、踏み抜いちゃいけないところを踏みましたね! でもこうなったらいろいろと覚悟を決めなければいけません。私は反省をしながら返事をしました。
「……了解です、旦那様」
お説教になるかどうか、いろいろ頑張らないといけないようです……。

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町民C 本編2年後の話 : Comment (0)

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